debug.gem: Rubyの標準デバッガ
はじめに
Ruby 3.1から、debug.gemが標準のデバッガとしてバンドルされるようになりました。この記事では、debug.gemの基本的な使い方と、その強力な機能について紹介します。
debug.gemとは
debug.gemは、Rubyコアチームによって開発された、高速で多機能なデバッガです。従来のbyebugやpry-byebugといったデバッガを置き換えることを目指しています。
基本的な使い方
コード内でデバッグを開始したい場所にbinding.break(またはエイリアスのdebugger)を記述します。
ruby
require 'debug'
def my_method(a, b)
c = a + b
binding.break # ここでデバッグが開始される
puts c
end
my_method(1, 2)主な機能
- ステップ実行:
step,next,finish - ブレークポイント:
break <line_number> - 変数評価:
p <variable> - リモートデバッグ: VSCodeなどのエディタと連携したデバッグが可能です。
- トレース機能:
traceコマンドでメソッド呼び出しなどを追跡できます。
まとめ
debug.gemは、現代的な開発環境に対応した強力なデバッガです。リモートデバッグ機能を活用することで、開発効率を大幅に向上させることができます。標準ライブラリの一部であるため、すべてのRuby開発者が使い方を習得しておくべきツールと言えるでしょう。